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鼻の病気

疾患紹介

鼻の症状

鼻症状の多くは、鼻の内部にある副鼻腔内で、風邪のウィルスや細菌による炎症が原因となります。
気になる症状があればご相談ください。

鼻水/くしゃみ/鼻づまり

かぜ症候群(鼻症状)とは

私たちは、呼吸をするとき空気は鼻や口から入り肺に達します。この空気の通り道を気道と言います。図のように気道は上気道と下気道に分けられます。
かぜ症候群とは、急性の上気道の炎症の総称で急性の鼻炎、扁桃炎、咽頭喉頭炎、気管・気管支炎などを言います。鼻に出現する症状は、鼻みず、くしゃみ、鼻づまりなどがあります。全身的には、発熱・倦怠感・関節痛・頭痛・発疹さらには下痢や腹痛などの消化器症状を伴うこともあります。
かぜにかかった時、一般に内科や小児科を受診する方が多いようですが、上気道の炎症が主で合併症も耳や鼻、のどに関するものが多いので、耳鼻咽喉科はかぜの専門と言えます。

考えられる疾患

アレルギー性鼻炎せいびえん

アレルギー性鼻炎は、鼻の粘膜で起こるアレルギー反応で、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状が反復して起こります。
通常これらの症状は異物に対する防御反応ですが、アレルギー性鼻炎の場合これらの症状が過剰に起こったり、他の人が異物と感じないものを異物と認識して症状を起こしてきます。
アレルギー性鼻炎の原因となりやすいものとして、ハウスダストやダニ、花粉、かびなどが代表的です。
花粉の中でも特にアレルギー性鼻炎を起こしやすいといえば、スギの花粉が有名ですが、北海道ではほとんど見られません。その代わりに札幌では、5月の上旬から1ヶ月間はシラカバ花粉、5月末から7月中旬にかけてカモガヤを代表とするイネ科の花粉症、8月下旬からの1ヶ月間はキク科の雑草の花粉症が出現します。
花粉症の場合は、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりに加えて目のかゆみを伴います。季節の変わり目のかぜとして見過ごしてしまうことが多いので、これらの症状が揃った時には花粉症を疑ってみてください。

急性副鼻腔炎きゅうせいふくびくうえん

急性副鼻腔炎とは、鼻腔に隣接する空洞である副鼻腔に急性炎症を起こした状態です。風邪を契機にして発症することが多い疾患です。
急性副鼻腔炎を起こすと「鼻づまり」「粘り気のある鼻汁」「のどに鼻汁が流れる後鼻漏(こうびろう)」「痰や咳」などの症状出ます。鼻水がのどにたれ込む後鼻漏は就寝中に多くなります。炎症が進むと眼の周囲、頬、鼻、前頭部などに痛みも出ます。顔周囲の重い感じは下を向くと悪化するのも特徴です。

慢性副鼻腔炎まんせいふくびくうえん

副鼻腔の中のいくつかが慢性的な粘膜の炎症を起こしている状態です。一般には急性副鼻腔炎から始まり、インフルエンザウィルスやその他の細菌感染を繰り返すことによって慢性化することが多く、アレルギー性鼻炎からの移行も見られます。症状としては鼻がつまる、臭いがしない、粘り気のある黄色い鼻汁が出る、あるいは鼻汁がのどの方に流れる、が一般的です。頭が重い、集中力がないなどの症状を訴えることもあります。
当院でも受診される患者様が多い疾患のひとつです。

鼻血

鼻出血症びしゅっけつしょうとは

一般的にいうところの鼻血です。鼻の粘膜は、血管が多く鼻中隔の前端(キーゼルバッハ部)は特に血管が集まっていて血管損傷を受けやすい場所です。大半がこの部位からの出血になります。鼻をいじる、くしゃみ、せきで一時的に血圧の上がった場合、気圧の変化や超高所などの環境の変化などが引き金となり出血します。出血が止まらない場合は、耳鼻咽喉科を受診してください。

骨折

鼻骨骨折びこつこっせつとは

鼻骨骨折とは、鼻の上半分を構成する鼻骨に生じる骨折のことを指します。鼻骨は薄い骨であり、顔面に対しての外力をきっかけとして骨折が生じやすく、比較的頻度の高い骨折です。肘が当たるなどの軽微な外力で生じることが多いですが、時に、より大きな外力が加わることによって鼻骨以外の部位にも同時に骨折が生じることもあります。
鼻骨骨折が生じると、骨折が生じた部位に痛みが生じます。局所を押さえると痛みは増強し、鼻血も同時に見られます。骨折によって鼻骨の形が変形してしまい、外から見た際に鼻が歪んで見えることもあります。
鼻骨の変形に関連して、空気の通り道としての鼻の穴の大きさに著しい左右差が生じてしまい、鼻が詰まったような感覚や、息苦しさを覚えることもあります。また、骨折を生じた部位周辺に出血斑やむくみが生じることもあります。

においがわからない

嗅覚障害きゅうかくしょうがいとは

嗅覚障害とは、「においが判らなくなった」「においの感じ方が今までと変わった」といった状態です。嗅覚障害になると「ガス漏れを察知できなくなる」など日常生活で危険を伴います。また、嗅覚は味覚とも関係が深く、「食事が美味しくない」など生活の質も悪化します。
三大発症原因は「慢性副鼻腔炎」「感冒」「頭部外傷」です。

考えられる疾患

呼吸性嗅覚障害こきゅうせいきゅうかくしょうがい

におい成分が鼻腔内で物理的に遮られてしまい、嗅粘膜に到達しない状態です。ポリープを伴う慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、鼻中隔彎曲症などが原因となります。

嗅粘膜性嗅覚障害きゅうねんまくせいきゅうかくしょうがい

鼻炎や副鼻腔炎などにより嗅細胞の存在する粘膜が障害されることで生じます。

嗅神経性嗅覚障害きゅうしんけいせいきゅうかくしょうがい

感冒の原因となったウイルス感染や、薬剤によって嗅神経が障害されることで生じます。

中枢性嗅覚障害ちゅうすうせいきゅうかくしょうがい

頭部外傷、脳腫瘍、脳梗塞、アルツハイマー病、パーキンソン病などの影響で中枢神経が障害されることで生じます。